事象
- Windows 11 23H2のEOSに合わせてようやく24H2を適用
- アップグレード完了後、Windows仕様変更とOneDriveのコンボにより以下のデータが消失。ローカルからは完全に削除されているため、バックアップが無ければデータ復旧は専用の復旧ソフトを使わない限り不可能と思われる
- Documentsフォルダ内の全てのファイル
- Picturesフォルダ内の(四半世紀分の思い出の)全てのファイル
原因
- OneDriveのバックアップ対象のフォルダパスが強制的にDefaultに戻される
- 無効にしたはずのOneDriveのバックアップが強制的に有効にされる
対象(被害を受ける可能性のある)環境
- Windows 11 24H2へのアップグレード
- 自分の場合はWindows 11 23H2からのアップグレードだが、他のバージョン(Windows 10からのアップグレードなど)も影響あるかも
- Windows 11 インストール アシスタントによるアップグレードが原因の可能性もあるが、24H2そのものに起因する問題な気がする
- OneDriveを無効化あるいはアンインストールしておらず、かつバックアップを有効にしていない
- Documentsなどをデフォルトではない場所に指定している
shell:local documentsで開いたフォルダのプロパティ- デフォルトの場合、
%userprofile%に以下のフォルダがある- Contacts
- Desktop
- Documents
- Downloads
- Favorites
- Links
- Music
- Pictures
- Saved Games
- Searches
- Videos
- デフォルト例:
C:\Users\<USER名>\Documents - 私の例:
E:\Users\<USER名>\Documents
被害まとめ
- 大量のデータが消失。フォルダ移動のため、ゴミ箱にも入っていない。ゆえにローカル環境での復旧はファイル復旧ソフトなどを使わない限り不可能と思われる。
- 大量の重複データが発生。OneDriveにアップロードされたファイルのいくつかはなぜか先祖返りしており(ファイルの編集、ファイル名やPath変更前のファイルもなぜか復旧している)
問題発生の時系列
- Windows 11 インストール アシスタントでWindows 11 24H2にアップグレード
- アップグレード完了及び再起動後、度々出てくるナゾのウィザードでOneDriveにPCのバックアップをするように促されるが、バックアップは設定せずに続行
- ウィザード終了後、Desktopが表示されてしばらくしてのち、Documentsのファイルがおかしいことに気付く
- Documents, Desktop, Picturesの3つのフォルダがなぜかE:からC:に移動させられている事に気付く
- さらにOneDriveのバックアップがなぜか有効になっていることを確認。直ちに無効にする。
- その後もなぜかファイルのアップロードが止まらないため、OneDriveのSyncを停止
- なぜか全てのファイルがE:からC:に移動したわけではなく、一部のファイルが消失
- ひょっとしたらバックアップが完了する前に設定変更や停止しなければファイルの消失は免れたかもしれない
- でも、対象ファイルはOneDriveの容量を超えているため、いずれにしても失敗で終わるはず
- OneDriveのルートにごちゃっとアップロードされているため、どこに何があるかわからない状態になる
- 大量のファイルが新旧及びフォルダ構造ぐちゃぐちゃであちこちに存在することになる
- やはり最もダメージが大きかったのは写真ファイル
復旧方法
- おそらく、バックアップが存在しない場合は諦めるしかない
- またはOneDriveのタスクが終了するまでなるべく触らずに、容量上限に達して停止した後にファイルを1つずつチェック・救出する方がいいと思われる
- ファイルがどんどん消えていく(様に見える)のを眺めていくのは精神衛生上極めて悪いが…
- Desktopフォルダについてはほとんど何も置いていなかったため、全てのファイルがOneDriveに残っていたため、問題なかった
- DocumentsフォルダについてはHDDファイル復旧ソフトで復旧した直後みたいなMessyな状態になっていたが、Synology Driveにて全てNASにSyncされていたため復旧出来た
- PicturesフォルダについてはSynology DriveによるSyncが設定できないため、手動バックアップから復元
- 手動バックアップで取得し切れていなかったデータについては消失した(デジカメにデータが残っていたからよかったが)
- 大量の重複ファイルについては、重複排除ソフトなどで検索して慎重に削除した
今後の対策
A) バックアップ
- バックアップの3-2-1
- やはりSynologyなどのNASが一番。初期コスト・運用コスト共に安くないが、25年分の思い出やあらゆるデータを保護し、利便性も提供されるなら高くないと思う。
- pCloudなど、買い切りのクラウドストレージもあり。というかOneDriveとiCloudが自己主張強すぎ。メンヘラ構ってちゃんか、おまえらは。
- External USB Driveは個人的にあまりオススメしない。
robocopyなどを使わないとデータの不整合がでやすいし、どうしてもサボりがちになる
B) OneDriveの利用をやめる
- もはやアンインストールしておいた方が安全な気がする
- 一部のファイルはOneDriveで運用しているんだけど、コレも全部Synologyに移行するか…?
C) ライブラリやドキュメントなどのWindows特殊フォルダの利用をやめる
- そもそもOneDriveが
勝手に親切にバックアップを強制推奨してくる対象はライブラリのファイルなので、ここにファイルを置かなければよい E:\Users\<USERNAME>\にDocumentsなど、ライブラリと同名フォルダをつけることで満足していたが、愚かだった。そもそもMicrosoft/Windowsを信用するべきでは無かった。- 今後は
E:\home\<NICKNAME>\photoなどWindowsのデフォルトとは一切関係ない場所で管理することで、今後Microsoft及びOneDriveが再びトチ狂ったときも被害が出ないようにする
あとがき・所感
- OneDriveがメンヘラなのはわかったけど、どうしてもバックアップしてほしいんなら十分な容量を提供しろや!と思う。無料で10TBとかならバックアップ有効にするわ。Subscriptionの1TBでも全然足りないんだわ。
- WindowsはmacOSほど『俺たちの設計したソフトウェアは完璧かつBeautifulだから一切カスタマイズすること無くそのまま使いたまえ』と、タカビーじゃないし、Linuxほど『環境は人それぞれだから環境はイチから自分でやってね』と、職人の弟子入り感もなく、ちょうどよかったのだがWindows 8あたりからおかしくなってきた
- いや、元々おかしいか。技術者が優れていたから結果的に製品の品質が高かっただけで、マーケティングは前からおかしいか。
- それでもWindows XP時代からの各種x86ソフトが事実上ネイティブ実行できるなど、過去資産が活用できるのは大きなメリットなので、やはりWindowsからLinux/macOSに移行するという決断は下せない。
- 今後はWindowsは一切信用せずに付き合うことにする。MicrosoftだけでなくGAFAM、いわゆるマグニフィセントセブンってのはアレか、キャバ嬢みたいなもんか。本気になったり信用してはいけない。
- なお、24H2適用後、Explorerの挙動がおかしくなるバグが発生。具体的にはExplorerのタイトルバー上部をダブルクリックしたときに縦方向に全画面にならない。現在調査中。